Firefox Quantum 65 の終了時の警告動作について
Firefox の デスクトップ版の Firefox Quantum 65.0 が リリースされました。

変更対応された 以下の件についてフォローしたいと思います。
Firefox will now warn you when closing a window (regardless of whether you have automatic session restore enabled for restart).
Firefoxは、再起動の際の自動セッション復元が有効か否かの設定に依存せず、 ウィンドウを閉じるとき に警告を表示するように変更、との事。
背景
Firefox 62までは Firefox終了時にsession保存を問う注意画面(終了時の警告)を表示出来る仕様になっていました。(関連記事→【備忘録】Firefoxで複数タブ表示の際の終了時確認をさせる方法など )
しかし、 Firefox 63 では 終了時の警告は無くなり、 実動作上は『終了時の確認』と言うよりは、『複数タブを有するウインドウを閉じる確認』と言うものになりました。 『前回のセッション復元』が『OFF設定』で、 且つ 複数タブを有するウインドウを閉じる状態である場合のFirefox終了時には警告動作する仕様に変更されました。
(関連記事→Firefox Quantum 63.0 がリリース)
今回のFirefox 65 のリリースノートに因れば、Firefox 65 では ウインドウを閉じる際の警告は 『前回のセッション復元』の設定には依存しないように 改められたと言う事です。
しかしながら、リリースノートだけ読めば単純な改善だと納得してしまいそうですが、 今回のFirefox 65 では、新たに設定項目『ブラウザーを終了させるときは確認する』( browser.sessionstore.warnOnQuit ) が増えており、環境設定のユーザーインターフェースが分かり難い為に難解な動作となっています。
Firefox 65 での 終了時確認関連の設定項目は下記3点が有ります。
一般 > 起動 > 前回のセッションを復元するbrowser.startup.page
初期値 ; 1 (動作 OFF) 、 3 (動作 ON)
一般 > 起動 > ブラウザーを終了させるときは確認する
browser.sessionstore.warnOnQuit
初期値 : false (動作 OFF)
一般 > タブグループ > 同時に複数のタブを閉じるときは確認する
browser.tabs.warnOnClose
初期値 : true (動作 ON)
つまり、設定上 8通りの組み合わせの設定状態が有ると言う事になります。
設定 及び 終了時の実動作
1)初期設定状態 ;(設定は警告画面内に表示)
『前回のセッションを復元する』; OFF
『ブラウザーを終了させるときは確認する』; OFF
→終了時の警告は表示されます!

2) 上記1)に対して、『前回のセッションを復元する』を ON に変更。
(設定状態は確認不可)
『前回のセッションを復元する』; ON
『ブラウザーを終了させるときは確認する』; OFF
→何故か、終了時の警告は表示されず、即終了!
『前回のセッションを復元する』の設定には依存しないように変更した筈では? これはバグなのでしょうか? (?_?)

3) 上記2)に対して、『同時に複数のタブを閉じるときは確認する』を OFF に変更。
(設定は環境設定内に表示)
『前回のセッションを復元する』; ON
『ブラウザーを終了させるときは確認する』; OFF
→終了時の警告は表示されず、即終了!

4) 上記3)に対して、『前回のセッションを復元する』を OFF に変更。
(設定は環境設定内に表示)
『前回のセッションを復元する』; OFF
『ブラウザーを終了させるときは確認する』; OFF
→終了時の警告は表示されず、即終了!

5) 設定3箇所を全て ON 設定に変更。
(設定状態は確認不可)
『前回のセッションを復元する』; ON
『ブラウザーを終了させるときは確認する』; ON
→終了時の警告は表示されます!

6) 上記5)に対し、『前回のセッションを復元する』を OFF に変更。
(設定は警告画面内に表示)
『前回のセッションを復元する』; OFF
『ブラウザーを終了させるときは確認する』; ON
→終了時の警告は表示されます!

7) 上記6)に対し、『同時に複数のタブを閉じるときは確認する』を OFF に変更。
(設定は環境設定内に表示)
『前回のセッションを復元する』; OFF
『ブラウザーを終了させるときは確認する』; ON
→何故か、終了時の警告は表示されず、即終了!
『ブラウザーを終了させるときは確認する』が ON状態でも何故か警告画面表示されず! これもバグ?
但し、 1) 及び 6) の設定と動作結果(警告画面表示内容)から類推すると、グレーアウトしている場合は、チェックが入っていても機能動作しないと言う意味のようですね。 一般的には『機能動作するけど、設定変更不可』と言う意味だと思いますが.....。 about:config から動作するようデータ設定しても環境設定の画面でグレーアウトしていたら動作しないと言う事。 残念ながら、これは これで Firefoxの設計仕様どおりのような気がします。

8) 上記7)に対し、『前回のセッションを復元する』を ON に変更。
(設定は環境設定内に表示)
『前回のセッションを復元する』; ON
『ブラウザーを終了させるときは確認する』; ON
→終了時の警告は表示されます!

まとめ
と、言う事で何回考えても難解であります。上記のように Firefoxの 終了時に表示される警告は、『終了してもOK?』と言う趣旨の警告ではなく、『複数タブを閉じる確認をする?』或いは『セッション復元ON設定の時は、終了確認する?』と言う意図で設計されたもののようです。 また、 リリースノートでは『セッション復元の設定に依存せずに ウィンドウを閉じるときに警告を表示するように変更した』と有りましたが、複数タブを閉じる確認がOFF設定で、セッション復元も OFF設定 だと 『ブラウザーを終了させるときは確認する』が ON設定でも 警告せずに即終了となる様ですね。
悩んだ方のお役に立てれば良いと思う反面、当方の勘違いであれば、何方か教えて下さいませ <(_ _)>
まぁ、個人的には 上記 6)の設定状態で使用しようと考えていますが。 それは 1)の初期状態と実動作は変わらなかったりして(笑)。
では(^^)/~
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